いだてん
みなさんは、NHK大河ドラマ「いだてん」を見ましたか?「いだてん」は日本人初のオリンピック選手となった「日本のマラソンの父」金栗四三と、東京オリンピック招致に尽力した田畑政治(日本水泳連盟元会長)の2人の主人公をリレーする形式で描くNHKの大河ドラマです。史上最低の視聴率だったということで、見た人は少なかったのではないでしょうか?
我々家族はその少ない中の一人であり、最初から最後まで(時に録画で)見ることができました。
確かに最初の金栗四三が主人公のときは、登場人物がマイナーで時代が交錯するしかけについていけないところがありましたが、阿部サダヲ演じる田畑政治が主人公の後半は、阿部サダヲの演技の巧さやノリの良さと相まって大変楽しい時を過ごすことができました。
このドラマで印象に残ったのは役所広司演じる嘉納治五郎の存在の大きさです。
皆さんは嘉納治五郎はご存知でしたか?私は柔道、講道館の生みの親?としての彼を知識として知っておりましたが、単なるスポーツマン?武道家のように思っておりました。あのように国際的に活躍した知識人であり、オリンピックに情熱をかたむけた教育者であったとは思っておりませんでした。
嘉納治五郎は1938年(昭和13年)のカイロ(エジプト)でのIOC総会からの帰国途上の5月4日(横浜到着の2日前)、氷川丸の船内で肺炎により死去するのですが、その際にはオリンピックの旗をかけられて、船から降ろされるのですが、行くときはあれほど元気だったのに、
人生とは儚いものだとしみじみ感じました。
さらに感銘を受けたのが、阿部サダヲ演じる田畑政治です。
田端政治は1932年のロサンゼルスオリンピックで水泳の日本代表監督として大量のメダル獲得に貢献します。なぜ朝日新聞の社員が水泳の日本代表監督として活動できたのかは正直言ってよく分からないのですが、彼のオリンピックに対する情熱はものすごいものがあります。私はもちろん?1964年の東京オリンピック後に生まれた人間ですので、当時のオリンピックに対する熱狂というものは知りません。自分としては最初からオリンピックの開催に日本中が盛り上げっていたのだろうと思っていたのですが、あの時代も必ずしもそういうわけではなく、多くの人たちが盛り上げるために奔走したことを「いだてん」を見て知りました。
最後の何回かは毎回、東京オリンピックを作り上げた人たちの頑張りに毎回何とも言えない感動を覚えたものです。そこでいつも感じたのは、来年ある東京オリンピックでは田端たちのような、嘉納治五郎のようなオリンピックにすべての情熱をかけているような人たちがいるのか?ということです。
いま東京オリンピック話題で出てくる人たちは、年をとった政治家やかつてのスポーツマンばかりで、何だか元気がないように感じるのです。
(東京オリンピックの決定のときの太田選手の喜び方最高でした)
来年の東京オリンピックがこんな感じに↑今年のラグビーのワールドカップのような盛り上がる大会になることを強く願っています。
(医療とは全然関係のない話ですみませんでした)