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クリニック通信2月号

[2026.02.02]

スキージャンプ

冬季オリンピックの楽しみ方の変化

いよいよミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピックが、2月6日から約2週間の日程で始まります。皆さんはどの競技に注目されていますか? 冬季オリンピックは夏季に比べると種目数は少ないものの、近年ではカーリングやスノーボード(ビッグエアやハーフパイプなど)といった競技も加わり、以前よりずっとバラエティー豊かになり楽しみ方も広がってきたように感じます。

冬のオリンピックの思い出

私たちの世代にとって冬のオリンピックといえば、スピードスケートフィギュアスケート、そしてスキージャンプが特に人気の競技でした。もちろん今でもこれらの競技は注目されていますが、当時と比べると競技の形は大きく変わっています。

スピードスケートの変化

たとえばスピードスケートは、現在では屋内リンクで行われるのが一般的ですが、かつては屋外競技でした。よく覚えているのが1984年サラエボ・オリンピックです。男子500mで金メダルが期待された黒岩彰選手が滑ったとき、風が吹き雪が舞う中でレースが行われました。コンディションが刻々と変わる中で、別々に滑りながら100分の1秒を競うのは、今思うとずいぶん不公平な競技だったようにも感じます。

また当時はアウトスタートとインスタートの有利不利もよく話題になりました。アウトコースでは最終コーナーを小さく回らねばならず、インコースの方が有利と言われていました。そのため長野オリンピックからは2回滑走して合計タイムで順位を決める方式が採用されましたが、その後「大きな差はない」とされ、2018年平昌オリンピックからは再び1本勝負に戻っています。

フィギュアスケートの変化

フィギュアスケートでも、かつてはショートプログラムの代わりに「コンパルソリー」という、氷上に図形を描く種目がありました。トリプルアクセルで有名な伊藤みどり選手がこの種目を苦手とし、前半で遅れをとってフリーで追い上げる…という展開がよくあったことを思い出します。

スキージャンプの思い出と進化

さて、今回のテーマであるスキージャンプです。私が子どものころは冬になるとジャンプ大会がテレビでよく放映され、夢中で見ていました。当時の日本選手では八木選手や秋元選手、海外では何と言ってもニッカネンがスーパースターでした。

飛び方も今のV字ではなく、板を揃えたスタイルでしたし、ジャンプ台も現在とはずいぶん違って見えました。レールも金属ではなく固めた雪のようで、「途中で転ばないのだろうか」と子ども心に心配したものです。

日の丸飛行隊からリレハンメル、そして長野へ

私たちの世代は、1972年札幌オリンピックでの「日の丸飛行隊」の表彰台独占をリアルタイムで見ていないため、日本選手に期待しながらも、なかなか好成績が出ず残念に思うことが多かったように記憶しています。

それが大きく変わったのが、葛西紀明選手、船木和喜選手、原田雅彦選手らの登場でした。特に印象深いのは1994年リレハンメル五輪の団体戦です。最後の原田選手まで大差でリードし金メダルは確実と思われた中、痛恨の大失敗ジャンプとなり銀メダルに終わりました。

そして4年後の長野五輪。最終ジャンパー船木選手が飛ぶ前に、原田選手が「ふなき~、ふなき~」と声をかける場面がテレビに映り、今でも語り草になっています。大きなプレッシャーの中、船木選手は見事なジャンプを決め、日本は金メダルに輝きました。実は原田選手は長野五輪の1回目でも大失敗をしています。素人目ですが、原田選手は他の選手より高く跳び出すように見え、それがうまくはまると大ジャンプになる一方、はまらないと大きな失敗につながるようにも感じました。葛西選手や船木選手、岡部選手などはより低い飛び出しで、安定感があった印象です。

V字ジャンプと科学の進歩

先日、NHK「プロジェクトX 這い上がれスキージャンプ日本~世界最強ジャンパー誕生へ」を観ました。V字飛行が主流になってから日本選手が活躍できた背景には、東京大学での風洞実験など科学的研究があったことを知り、非常に興味深く感じました。こうした研究は現在も続いており、小林陵侑選手もその施設を活用したトレーニングを行っているそうです。

複雑化するスキージャンプのルール

スキージャンプは距離と飛型点だけでなく、風やゲート補正システムが導入され、板の長さやスーツの規定も変化するなど、年々ルールが複雑になってきています。観戦する側もついていくのが少し大変ですね。

スキージャンプを生観戦した体験

ところで皆さんは、ジャンプを生で観戦したことはありますか?私は札幌に住んでいた頃、一度だけ現地で観に行ったことがあります。テレビでは滑走から踏切、飛行、着地まで一連の流れが見られますが、現地で下から観戦するとジャンプの瞬間は見えにくく、飛行中もほとんど見えず着地付近が見える程度でした。着地点も思った以上に急な坂で、「飛んでいる」というより「落ちている」ように感じたのを覚えています。

その大会では確か岡部選手が優勝しましたが、小柄な体でぐんぐん伸びるように飛び、見事に着地した瞬間、会場が大歓声に包まれたことを今でもよく覚えています。今回のオリンピックでも男女ともにメダルが期待される選手がいますので、今からとても楽しみです。

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