メニュー

新型コロナウイルス感染症と集団免疫について

[2020.03.23]

相変わらず世間では

新型コロナウイルスの話ばかりだ。中国に続いて、イタリアで感染爆発が起こりついには死亡数が中国を超えた(中国の報告数が正しければですが・・・)。

私の専門は循環器なので、ウイルス感染症の話は得意ではなくブログでこんな話をしたところで受診する患者さんの数には全く結びつかないのだが、コロナ関連の話をブログで書くと結構なアクセスとなるようで、先日書いたコロナのPCR検査については、ブログ開設史上最高のアクセス数を記録した。

あの時はPCR検査の話に関心があったので書いたのだが、PCR検査の問題についてはほぼ決着しつつあるようで、今ではPCR検査!,PCR検査!というのは世界中でWHOの事務局長くらいになってしまった・・・(冗談です)。

今の私の関心は

この感染がどの様な形で終息していくのかという点である。この点については専門家でも結論は出ていないと思うが、今の時点での自分の考えを記しておく。

集団免疫について

皆さんは集団免疫についてはご存知だろうか?
ある感染症に対して多くの人が免疫を持っていると、免疫を持たない人に感染が及ばなくなるという考えのことをさす。

今コロナウイルスでは1人の感染者が2-3人に感染を伝搬させると言われている(再生産数2-3)。この流行を終息させるためにもし人口の60-70%の人にコロナウイルスの免疫力があれば、1人のひとから1人しか感染者を出すことができないため、やがて流行が終息していくことになる。

ドイツやイギリスでは

ドイツのメルケル首相や、イギリスのジョンソン首相はそのことを念頭に人口の60-70%が感染すると発言していたようだ。ジョンソン首相は国民のある程度が感染すれば流行が終息すると考えており、最初は緩やかな行動制限を求めていた。その後方針を転換して強力な社会封鎖を行うこととしている。

これはこのまま急速に感染が広がればイタリアと同じような医療崩壊を招くことが必至となることが分かり、厳格な行動制限へと転換したと考えられている。

日本の戦略は?

ワクチンがない現在では感染がじわじわと広がって集団免疫を成立させるか、ワクチンが完成するのを待つしかないような感じであり、日本ではまさにそのような戦略を取っているとしか思えない節もある。

しかしながらじわじわと感染して集団免疫を獲得するのも、ワクチンの完成を待つのもかなりの時間がかかってしまうというのが、私の実感ではある。その間(ワクチンでは1年以上かかってしまうらしい)、国民全員に自粛を要請して経済活動を停滞させてしまうことは果たして正解なのか?自分にはちょっとよく分からない。

行動自粛の是非ついて

感染症の専門家たちは、感染症を蔓延させないことが使命であると考え、行動の自粛を要請すると思うが、そうとしてもやはり限界がある。
そもそも東京都の報告によると2016年の日本での肺炎の死亡者数は約12万人いるらしい(参照)。

この肺炎の死亡者数に対しては何の対応も行わないのに、新型コロナウイルスによる死者は少し出ただけですべての行動を自粛するのはいくらなんでもやりすぎではないだろうか?

高齢者が重症化しやすい

イタリアの新型コロナウイルスの死亡者の平均年齢は79歳であるとの報告がある。高齢者が重症化しやすいというのは事実のようである。ならばやはり我々はゆるゆるとした規制を行いつつ経済活動をして、将来的に集団免疫を獲得していくという道しかないように思える。すでのある程度の人数が免疫を獲得しているという噂は以前よりあるが(正月前から日本へ持ち込まれていた節)、そうでなかったとしてもそもそも(旧型?)コロナウイルスに免疫がある場合には新型コロナウイルスにもある程度免疫力がある可能性も指摘されている。

インフルエンザの予防接種と集団免疫

集団免疫の話からはちょっとずれてしまったが、最近は受診する人の問診票に今シーズンのインフルエンザの予防接種を受けているか記載してもらっている。集計はしていないが、結構少ないというのが印象である。当院受診の3割くらいだろうか。

インフルエンザの予防接種をする頃になると必ず自分は打たないという人がいる。理由としてはお金がかかるとか、副作用があるとかなども多いが、かなりの多くを占めるのが、「打ってもインフルエンザに罹った」というものではないだろうか?そもそもワクチンは信用しないという人も多くいる。(かかってから薬をのめばいいという考え)

強制ではないのでそのことは強く否定はしないのだが、そんな人には集団免疫という考えを持っていただきたいと思う。すなわちワクチンをどうしても受けられない人がいること、インフルエンザに罹ると死に直結する人がいること、などである。そんな弱者を救うためにまわりの人間が免疫をつけて守ってやらないといけないのだ。
インフルエンザのワクチンを新型コロナウイルスのワクチンに置き換えると実感するのではないだろうか?

今、インフルエンザと同等の効果と副作用の新型コロナウイルスワクチンが世の中に出た場合、みなさんはこぞって打とうと考えると思われる。
そんな気持ちで来年度はインフルエンザのワクチンなどを接種してほしいと思っている。

新型コロナウイルスの感染予防

ところで私が考える新型コロナウイルスの感染予防だが、もちろん厚労省が推奨していることにつきる。

とくに手洗いと換気は非常に重要だ。
これまでの集団発生はほとんどが換気のわるい場所で起こっている。
換気についてのアナウンスはもっともっと行うべきだと思っている。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME