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糖尿病の診断

糖尿病の診断について

血糖値は食事と関係があります。食事をした後は、吸収されたブドウ糖が血中に入り血糖値が上がりますが、健康な人であればすぐにインスリンが分泌されて下がります。

糖尿病の診断は以下のように行います。


<随時血糖検査>

食後からの時間を決めないで採血し、血糖値を測る検査です
随時血糖値が200mg/dL以上ある場合は、「糖尿病型」と診断されます

<早朝空腹時血糖検査>

検査当日の朝食を抜いた空腹の状態で採血し、血糖値を測る検査です
早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上ある場合は、「糖尿病型」と診断されます

<75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)>

検査当日の朝まで10時間以上絶食した空腹のまま採血し、血糖値を測ります。
次に、ブドブドウ糖75gを飲み、ブドウ糖負荷後、30分、1時間と2時間後に採血し、血糖値を測ります。

1~4のいずれかが確認された場合は「糖尿病型」と判定されます。
別の日にもう一度検査をして、ふたたび血糖値に異常があって糖尿病型と診断された場合、「糖尿病」と確定診断されます。

1 早朝空腹時血糖値126mg/dL以上

2 75gOGTT2時間値200mg/dL以上

3 随時血糖値*200mg/dL以上

4 HbA1Cが6.5%以上
   *随時血糖値:食事と採血時間との時間関係を問わないで測定した血糖値。糖負荷後の血糖値は除く。

5および6の血糖値が確認された場合には、「正常型」と診断されます。

5 早朝空腹時血糖値110mg/dL未満

6 75gOGTT2時間値140mg/dL未満

上記の「糖尿病型」「正常型」いずれにも属さない場合は「境界型」と判定されます。

境界型耐糖能異常

糖尿病の診断基準には、「糖尿病型」、「正常型」いずれにも該当しない「境界型」というグループがあります。

「境界型耐糖能異常」は、将来、糖尿病になる可能性が高いため、6ヵ月~1年ごとに検査することが推奨されています。

妊娠糖尿病

妊娠中の糖代謝異常と診断基準
 妊娠中に取り扱う「糖代謝異常」には、1)「妊娠糖尿病」(GDM)、2)「妊娠中の明らかな糖尿病」、3)「糖尿病合併妊娠」の3つがある。
 「妊娠糖尿病」(GDM)は、「妊娠中にはじめて発見または発症した糖尿病に至っていない糖代謝異常である」と定義され、妊娠中の明らかな糖尿病、糖尿病合併妊娠は含めない。

 3つの糖代謝異常は、次の診断基準により診断する。

1)妊娠糖尿病(GDM) 75gOGTTにおいて次の基準の1点以上を満たした場合に診断する。
(1)空腹時血糖値≧92mg/dL
(2)1時間値≧180mg/dL
(3)2時間値≧153mg/dL

2)妊娠中の明らかな糖尿病(※1)
 以下のいずれかを満たした場合に診断する。
(1)空腹時血糖値≧126mg/dL
(2)HbA1c値≧6.5%
* 随時血糖値≧200mg/dLあるいは75gOGTTで2時間値≧200 mg/dLの場合は、妊娠中の明らかな糖尿病の存在を念頭に置き、(1)または(2)の基準を満たすかどうか確認する。(※2)

3)糖尿病合併妊娠
(1)妊娠前にすでに診断されている糖尿病
(2)確実な糖尿病網膜症があるもの

※1 妊娠中の明らかな糖尿病には、妊娠前に見逃されていた糖尿病と、妊娠中の糖代謝の変化の影響を受けた糖代謝異常、および妊娠中に発症した1型糖尿病が含まれる。いずれも分娩後は診断の再確認が必要である。
※2 妊娠中、特に妊娠後期は妊娠による生理的なインスリン抵抗性の増大を反映して糖負荷後血糖値は非妊時よりも高値を示す。そのため、随時血糖値や75gOGTT負荷後血糖値は非妊時の糖尿病診断基準をそのまま当てはめることはできない。
これらは妊娠中の基準であり、出産後は改めて非妊娠時の「糖尿病の診断基準」に基づき再評価することが必要である。

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