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鈴の鳴る道

[2020.12.25]

クリスマスどのようにお過ごしでしょうか?

今日はクリスマスですね。皆様はどのようなクリスマスをお過ごしでしょうか?
私はクリスチャンではないので今日は教会へ行く予定はないのですが、皆様のなかには教会に行かれる方もいらっしゃることと思います。最近はコロナ禍のためにyoutubeなどで礼拝を配信しているところもあるようで、時代は変わっていると感じます。

星野富弘さんについて

以前、クリニック通信10月号で、星野富弘さんの「辛いという字がある。もう少しで、幸せになれそうな字である」という言葉を紹介したところ、高校の同級生から「星野富弘さん、詩も絵も素敵ですね」というLINEが届き、私もなんだかとても嬉しくなりました。

星野富弘さんのことは皆さんよくご存じだと思いますが、簡単にご紹介します。

1946年群馬県出身で、群馬大学を卒業後に中学の教諭になりますが、24歳の時に学校のクラブ活動の時に頚髄を損傷し手足の自由を失ってしまいます。病院に入院中に口に筆を加えて文や絵を描き始めます。
その後多くの花の詩画集を出版し、多くの作品が知られています。

星野富弘さんの作品

確か私の家にも星野さんの作品が何点かありました。「速さのちがう時計」「かぎりなくやさしい花々」「あなたの手のひら」「鈴の鳴る道」などがあったかと思います。この題名でわかるように星野さんは敬虔なクリスチャンです。
なぜこのように本があったのかは、よく分からないのですが、ちょうど高校時代にこれらの本と出会ったため私にはとても印象に残る作品ばかりです。

星野さんの詩画集は、星野さんの絵と詩の間に簡単なエッセイがあります。それがまたなかなか楽しいのです。
星野さんの体は確か、口と指がほんの少し動くくらいで、ほとんどが奥様の介助により生活しております。すると例えば食べ物など一緒に食べていると、介助している奥様がご飯だけ食べていて、自分はおかずしか食べさせてもらえないとか、すべて口でお願いしているので、口の利き方によってはその日は天国にも地獄にもなるなど、なかなかユーモアに富んでいます。(もちろん星野さんの奥様も敬虔なクリスチャンで、とても優しい人だということが分かったうえでのジョークです。)

鈴の鳴る道

このなかで私が一番お気に入りのお話は「鈴の鳴る道」です。今手元に本がないので、私の記憶からですが、簡単にご紹介します。

星野さんは当時(今はどうか分かりませんが)、電動車いすで生活をしていたそうです。当時の電動車いすはかなり非力であり、デコボコ道や石ころがあるとその振動で気分が悪くなったり、止まってしまうこともあったようです。そのため車いすでデコボコ道を通ったり石があったりすると回り道をしたり、暗い気分になっていたそうです。
あるとき星野さんは知り合いに小さな鈴をもらいました。それを車いすにつけて散歩をしていたところ、デコボコ道にさしかかった時に「チリン」ととてもいい音がしたそうです。「いい音だなあ」と引き返してもう一度デコボコ道をとおるとまた「チリン」といい音がしたそうです。

星野さんはこの出来事は人生と同じではないかと思います。自分の歩む道にデコボコがあるとそういったものを避けようとしたり、暗い気分になります。でもそのデコボコのお陰できれいな鈴の音色を聞くことができるのではないかと思うのです。

心の中に鈴をもって

このお話は私の心に響きました。そしていつも心の中にはきれいな音色の鈴を持ちたい、そんな気持ちで過ごしています。私も(皆様も)、人生は決して平たんではありません。最近ではコロナの流行で体だけでなく心までも蝕まれてしまう人たちもいます。
我々の心の中にも一人一人にきれいな音色の鈴があります。デコボコ道を通った時(つらい時)にきれいな鈴の音色を鳴らすような気持ちを持ちたいと思いこのお話をご紹介しました。

今年、あとわずかですが、心の風邪も引かないように、心明るく過ごしたいですね。

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