足のむくみ
足のむくみは比較的多くみられる症状ですので、足のむくみで当クリニックに受診される方もいらっしゃいます。私は開業する前に往診をしていたことがありますが、高齢者には足がむくんでいる方がとても多いので、診察するときは必ず足を診察していました。今でも初診の患者様は、なるべく足を診るようにしています。しかし、足がむくんだ患者さんは何科へ行ったらよいのか分からないのではないでしょうか?大きな病院へ行くと「これは〇〇ではない」と自分の専門の科ではないことを説明されて帰されてしまうことも多いようです。
さて、足がむくむ病気はどのようなものがあるのでしょうか?ざっと考えてみても、腎臓、心臓、肝臓、内分泌(甲状腺)、薬剤性、深部静脈血栓症などなど広範囲に渡ります。これをそれぞれの専門の科へかかって精査をするのはとても大変なのではないでしょうか?
足のむくみでとてもこわく、急を要する病気は深部静脈血栓症です。これには採血でDダイマーを測定したり、下肢静脈エコーを行ったりすることが有効です。血栓がわかったら現在は血栓を溶かす内服の薬があります。
また、頻度として多いのは高齢者の慢性下肢浮腫ではないでしょうか?慢性下肢浮腫は放置すると足がパンパンに腫れて、そこからばい菌が侵入し蜂窩織炎など深刻な病気へと進展することがあります。慢性下肢浮腫に対しては、弾性ストッキングをはいたり、足を上げてすわったり、できるだけ歩行するようにするなどが有効です。
当クリニックでは採血や心エコー、静脈エコーで心機能や、深部静脈血栓なども一日で検査することが可能ですので足のむくみで悩んでいる方はぜひ一度ご相談ください。