オーケストラの演奏会に出演しました
少し前のことになりますが、7月30日(土)にすみだトリフォニーホールで行われたアマチュア・オーケストラの演奏会に娘と一緒に出演しました。 このオーケストラには約20年前に入団して毎年2回の定期演奏会に出演していました。その後、仕事や家庭のことで忙しく休団しておりましたが、3年ほど前に復帰しました。都内にはアマチュア・オーケストラの団体がおよそ100くらいあり、同じように定期演奏会などを行って活動しています。私がこのアマチュアオーケストラに入団したのは、たまたま、当時の勤務先、国立国際医療センターの近く(高田馬場)が主な練習会場という理由でした。当初、この団体は学習院大学管弦楽団のOBが中心となって設立されたとのことでしたが、現在では特に弦楽器は設立当時のメンバーもすでに入れ替わっており、主体の大学のカラーというのはなくなっているように思えます。
さて、今回はボロディン、チャイコフスキー、カリンニコフという、いわゆるロシアものの演奏会でした。昨今のロシア・ウクライナの戦況を考えると演奏曲目としては微妙でしたが、作曲家にその罪はありません。親しみやすいメロディーで個人的には大変楽しむことができました。
このなかでカリンニコフは初めて演奏する作曲家でしたが、部分的には演奏不可能と思える技術的に難易度の高いところがあり、心のなかで「ごめんなさい。弾けません・・」と手を合わせるような気持ちで演奏を続けました。
アンコールはエルガーのエニグマ変奏曲から「ニムロッド」を演奏しました。この曲はアンコールで演奏されることの多い名曲で、妻からは「今日の演奏会の中で一番良かった」と言われました。会場の出入口に立っていた受付係からも終演後、何人ものお客さまから「アンコールは何という曲ですか?」という質問があったとの報告がありました。皆さんにとっても印象深い作品だったようです。私もかねてよりエルガーのファンで、この「ニムロッド」も大好きな作品です。2004年にイギリスの指揮者コリン・デービス、ロンドン交響楽団の演奏会に行きましたが、その時にアンコールで演奏された曲がこの「ニムロッド」でした。その深い演奏とコリン・デービスの颯爽としたカッコイイ指揮ぶりにいっぺんにファンになり、あの晩のサントリーホールでの演奏会は一生忘れられません。
(偶然にも、YouTubeで同じメンバーによるニムロッドを見つけました。この演奏は京都での演奏ですが、東京でも同じ曲が演奏されました)
ついでにこちらも素敵なのであげておきます。↓
さて、演奏会はコロナ禍のなかで感染対策を講じながら、開催を続けています。今回もまさにこれまでで最大の感染者数となっており、無事に開催までこぎつけたのが奇跡のようにおもえるくらいです。このような状況ですので、演奏会後の打ち上げはもちろんなく、演奏会の終了後にはみな舞台へ集まって、指揮者や団長からの話を聞いて解散という流れになっています。高揚した気分で仲間と連れ立って打ち上げの会場に向かっていた以前の終演後とは打って変わって、ちょっと寂しい感じはしますが、このところはZoom打ち上げのかたちで、有志でZoomでオンライン飲み会をしています。今回も娘とパソコン画面の前に座って仲間たちと打ち上げを楽しみました。
今回も私は演奏に参加するだけで、係などは何も担当しませんでしたが、一つの演奏会を行うには多くの人たちの協力が必要です。今回も多くの縁の下で頑張ってくれた仲間のお蔭でこのような晴れ舞台に立たせてもらったことに心から感謝しています。