鉄道オタク
久しぶりの更新になってしまいました。
実は自分としての興味は新型コロナウイルスにあるのですが、なかなかセンシティブな話題ですしもう少し自分の考えについてまとめてからこちらで記載したいと考えております。
完全に個人的なことなのですが、今度2月16日に私が所属するアマチュアオーケストラの演奏会でドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を演奏します。世の交響曲の中でメジャー中のメジャーで、指揮者の森口さんは冗談で「1億回やっている」と言っておりましたが、スコアを全く見ないで練習をしていますので実際そのくらい頻繁に演奏される曲目です。
ところで作曲家のドヴォルザークが鉄道オタクというのはクラシックの世界では有名な話です。なんでもチェコ出身のドヴォルザークの生家は駅のそばにあったとのことで、毎日のように最寄りの駅に立ち寄り電車を見学し、オタクになってしまったとのことです。
ドヴォルザークの鉄道オタクぶりには色々とエピソードがあります。
例えば地元の駅の時刻表を全部暗記してしまった。鉄道の通過音から異音を聞き分けて車両の異常を発見した。新しい汽車の番号を弟子のヨゼフ・スーク(娘と婚約中)に調べさせてたところ、間違って番号をメモしてしまったため、娘に「汽車の番号を間違うような男と結婚するのか!」と怒った。など様々です。
鉄道オタクには色々な種類があるようで、車両を研究する「車両鉄」、鉄道撮影を主とする「撮り鉄」、録音や音響を研究する「音鉄」「録り鉄」、乗りつぶすのがメインの「乗り鉄」、時刻表を研究する「時刻表鉄」などがあるそうです。これからするとドヴォルザークは「音鉄」や「時刻表鉄」などに分類されるのかもしれません。
ドヴォルザークがニューヨーク・ナショナル音楽院の音楽院長へ就任を快諾したのは、アメリカ大陸の鉄道に乗ることができるという理由があったからとの話もあります。
ドヴォルザークの鉄道オタクぶりは「新世界」でも十分に発揮されています。例えば第3楽章のリズムは「シュッポッポッ、シュッポッポッ」という蒸気機関車の音であったり、4楽章の最初のリズムは蒸気機関車の音そのもののように感じます。
「新世界」はクラシックファンにとっては「耳タコ」で、今更聞く気がしなくなるというところもあると思うのですが、鉄道オタク的な観点から聞くのも楽しいかもしれません。
そんなわけで、チケットありますので是非声をかけてください。ご招待いたします。