Young Cardiologist Forum
Young Cardiologist Forumへ行ってきました。これは東大の循環器内科の先生たちが集まり、東大の循環器内科の臨床的な発表と外部の著名な先生の講演を聞くという研究会です。もう名前をかえつつ10年以上やっているのではないでしょうか?この会が始まったときに東大にいた自分ですが、その後勤務先の病院が変わっても声をかけ続けていただいており、なるべく参加するようにしています。新しい若い人たちの中には顔も知らないような人たちも増えてきましたが、一緒には働いたメンバーで今は外の病院で頑張っている人たちとも久しぶりに会うことができて、結構懐かしかったです。
内容は前半が最近よく耳にするOnco-Cardiologyについて、後半が心不全の薬物選択と利尿剤の中止について、といういずれも臨床的なお話でした。心不全については日頃専門病院で行っている薬の選択をいかに科学的に行うかというとても頭の使う話で、1回聞いただけではすぐには理解はできませんでしたが、実践的な内容だと感じました。
心不全の治療というのはガイドラインもあって誰がやっても同じように思えますが、実際にはものすごく細かい微調整が必要でその微調整こそが循環器内科医としての醍醐味だと思うのです。東大には心臓移植を必要とするような非常に重症の心不全患者さんがたくさんいましたので、ちょっとの薬剤の調節で患者さんが良くなったり悪くなったりというのをよく目にしてきました。たしかに薬剤の調節ではいかんともしがたい患者様も多いのですが、そうだとしてもうまくLVADから心移植まで持っていく医師もいれば、やたらと急変しては挿管だ、IABPだとバタバタしまくる医師もいて、やはり腕の見せどころというのはある気がします。
ところでこの会は、今は東京ドームホテルでやるのが習わしになっていますが、当時東大病院の裏にあった「ソフィテル東京」というホテルで会合をやった記憶があります。
あの特徴的なホテルは建てられた当初は「法華クラブ」の所有でしたが、その後ソフィテル東京としてフランス資本になり当時も外国人の方々がたくさんいらっしゃいました。
この特徴的な建物は菊竹清訓が設計したもので、当時はとても目立つ存在でした。残念ながら2007年には解体されて現在はマンションになっています。
その後この研究会は一時的に銀行協会ビルでやっていたこともあると思います。
銀行協会もなかなか入ることのないようなビルですが、こちらの応接室には確か有名な作家の絵があったと思います。ただ、このビルももう取り壊されているんですねー。なんだかさびしい・・・。