クリニックの近くに十思公園（じっしこうえん）という公園があります。この公園は関東大震災からの復興公園で、十思というのは以前隣にあった十思小学校の名前から取られたもののようです。ちなみに十思とは中国の歴史書『資治通鑑』にある「十思之疏（じっしのそ）」という天子がわきまえるべき10の心得からきています。

公園のわきには写真のような看板がありました。天子がわきまえるという心得という事で、どちらかというと偉くなっても天狗になるな！のような戒めで、今の自分とは立場が違いすぎる感じです。

この公園は何といっても吉田松陰の終焉の地として有名です。吉田松陰は安政の大獄によってとらえられ小伝馬町牢にて斬首されてその生涯を終えた。享年29歳！！そのとなりには辞世の句が刻まれています。

少し読みづらいですが、「身はたとひ　武蔵の野辺に　朽ちぬとも　留め置かまし　大和魂」と書いてあります。辞世の句の意味は「私の身がたとえ武蔵国の野に朽ち果てても、私の日本人としての日本を想う魂だけは、この世に置いていきたいと願っております」ということです。松陰の門下生たちにかける思いというのが偲ばれますね。