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第66回FAF管弦楽団演奏会

[2024.09.11]

9月7日(土)は私が所属しているFAF管弦楽団の演奏会がすみだトリフォニーの大ホールで開催されました。そのため9月7日は当院は臨時休診とさせていただき、大変ご迷惑をお掛けいたしました。当日は演奏会へいらっしゃっていただいた患者様もおり、本当にありがとうございました。この場で感謝申し上げます。
さて、今回の曲目はワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」から前奏曲と愛の死、マーラー:交響曲第5番というドイツもの好きの人にとっては正に王道のプログラム。そしてドイツもの好きの私にとっても大好きな曲目でした。とくにマーラーの5番は大学生の時にバーンスタイン ウィーンフィル(1985年)の演奏を聴いて以来憧れ続けて、一生に一度でいいからやってみたいと思っていた曲の一つで、その願いが叶った嬉しい一日でした。


演奏の方は個人的にもオーケストラ全体的にもいろいろありましたが、森口先生の的確な指導の下なかなかよい演奏ができたのではないかと思っています。トリスタンではObのW氏の上品な音色に魅了されましたし、マーラーでは何と言ってもTrpのS氏の甘く美しい音色に、鳥肌が立ちました。あの大曲であれだけ吹けるTrp奏者はアマチュアではなかなかいないのではないかと今回も弾きながら感動していました。

打ち上げ前には指揮者の森口さんにスコアにサインを頂き、一緒に写真を撮ってもらいました。私はこれまでエキストラを含めて多くのオケで弾いてきましたが、そのなかで森口さんの指揮が一番だと思っています。森口さんは決してイケメンではなく(失礼!)、観客として聴いているとその素晴らしさは分かりにくいかもしれませんが、私にとっては最高の指揮者です。理由はいろいろありますが、まず第一に彼は曲が完全に頭に入っていて譜面台にスコアは置いてあるけれど、ほぼ暗譜しているので指示が的確で練習に無駄がありません。考えを滔々と述べるというよりは、どんどん弾かせて形にしていくタイプで飽きることがありません。

また指揮者によっては技術的な指摘ばかりだったり、逆に表現についてばかりだったりと、偏っている指揮者も多いのですが、森口さんはそのバランスがとてもよくて、我々のレベルに合わせて指導していただけます。本当はもっと表現力に時間を割きたいところでしょうが、やはりアマチュアの我々には技術的なハードルがあるのでそれは無視できないということが良く分かっていらっしゃいます。さらに弦楽器をよく理解していて(彼はチェロがとても上手とのことです)、弦楽器のよい音が十分に出るような指導や指揮をしていただけることなどがあります。なかなか言葉で表現することは難しいのですが、とにかく作曲家の作品の良いところと我々の実力を十分発揮できるように持っていく力がすごくて、このような指揮者はなかなかいないと思います。森口さんの指揮でマーラーの5番を弾けたことは本当にラッキーでした。

今回はコロナ禍で減っていたお客さんもだいぶ戻ってきたようで、お客様の前で演奏することが何よりの喜びであるアマチュア奏者としては演奏していてとても幸せでした。次回はちょっとマイナーな曲でお客さんの入りが心配ですが、ベストを尽くして演奏したいと思っています。ありがとうございました。

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